Miner Wars 2081 ついに完成…
12/30 追記: 「どうみても売れなそうな2D版」というのは、正確にはMiner Wars Arenaというタイトルでした。単体で遊べるMiner Wars Arenaと、 2081のDLC扱いのテスト版(マルチ専用)が存在し、あわせて$4.99(今は$2.49)で買えるようです。内容はわかりません。

Miner Wars 2081がとうとう正式発売に漕ぎつけました。Miner Warsは無数のプレイヤーが闘争を繰り広げるMMO版と、シングルプレイに重点を置いた小規模マルチ付きの先行版、ふたつからなりますが、今回発売されたのは後者のシングルプレイ版。
デモ版が公開されたのは昨年正月、当時はまだKickstarterブーム到来の予感もなく、スペースコンバットシムの話題といえばXシリーズに関するもの以外ほとんど聞かれない頃だったと思います。MinerWarsの明暗くっきりな写実的宇宙、Descentを思わせる6DOF機動、シールドもビームもないローテクぶり、アステロイドを好きなように破壊できる点など、ひどく新鮮に感じられたのを覚えています。
しかしその後開発作業が難航。当初期待感で賑わったフォーラムは活気を失い、vaporwareの言葉もちらほら。やがて予約分だけでは開発費を賄いきれなくなったのか、プレイヤーを紹介して金を稼ごうと言う露骨なアフィリエイトプログラムが始まったり、チームの人員入れ替えが報じられたり、どうみても売れなそうな2D版の発売がアナウンスされたり、迷走したあげくの今回の発売でした。
はたしてその出来は……ミッションをたった6、7個クリアしただけの段階ですけれど、残念ながらベータを遊んだときの感想とあまり変わりません。

主人公Apolloの活動拠点となる母艦Madelyn's Sapho
必ず母艦から出撃し、帰還して終わる構成は好みです
主人公の名前はギャラクティカへのオマージュ…?
舞台はStar Lancerのように、現代地球の大国が太陽系を分割統治する未来宇宙(日本も登場)。全体マップ上を移動しながら全31のリニアなストーリーミッションをクリア していきます。自機の改造・買い替え要素あり。デフォルトでCoopモードがオンになっており、他人のプレイに僚機として乱入可能。もちろん乱入オフにもできるものの、いずれにしろプレイ中は常時ネット接続が必要になるはずです。ミッションはCoopを前提にNormalでも高めの難易度ですが、ひとりで遊ぶ場合には不死身の僚機が援護してくれるので、彼らをうまく使えば遊べないバランスではなさそう。セーブはチェックポイントごとに自動で行われます。
インディーズゲームとしては比較的大きなチームが開発にあたり、資金もそれなりにあったということで、なんとか形になっているとは思います。時代遅れですが悪くないグラフィック。ありきたりであってもしっかり作られたストーリー。ひっきりなしにイベントが発生し、非素人の声優による無線音声がテンションを高めてくれます。操作はなじみやすく、キーボード&マウスで前後左右上下へ自在に機動できます。トンネル内を高速飛行しながら群がる敵機をミサイルやショットガンで吹き飛ばす作業には爽快さもありますし、宇宙空間に飛び出した時の解放感と心細さはMiner Warsならではでしょう。一定間隔で吹き寄せる危険な太陽フレアを避けるため、アステロイドにミサイルで穴をあけ、即席の待避所をつくるなんていうのもとてもユニークだと思います。
ですが全体としては……外見・AI・能力のいずれも面白みのない敵をひたすら撃ち落とすだけの原始的乗り物シューター以上には思えず、昔テスト版を遊んだ時に思い描いた「一味違うスペースコンバットシム」とはずいぶんと隔たりがあります。そして肩すかし感を除いたとしても、粗が多すぎるんじゃないでしょうか。まっさきに気になったのが敵機の出現方法。ジャンプアウトするわけでもなく、プレイヤーの見える範囲に無限に沸いてきます。HUDの表示も不親切でしょう。施設内では画面がごちゃごちゃで、どこになにがあるかよくわかりません。また単純なシューターなのに、ダメージを受けるたび回復アイテムを探し回らないといけない仕様は古臭く感じます。
ゲーム紹介には「交易」「探索」「採掘」要素もあると宣伝されているものの、ストーリーミッションの発生ポイント以外では本当になにも起きませんし、ありません。ストーリーを進めながら基本好き勝手という遊び方は、少なくとも現時点では不可能でしょう。さらには「アステロイドを自由に採掘・破壊でき、その変化が永続的に残る」というVRAGEエンジンのせっかくの長所も、シングルプレイではほとんど活かされていないようです。そもそも破壊・採掘できるアステロイド自体わずかで、これでは単にロード時間を長く、fpsを下げる役割しか果たしていないような。
マルチはCoopとデスマッチを2、3度やってみました。Coopは人と遊ぶ楽しさよりも、シングルでは見えなかったミッションスクリプトの雑さがむき出しとなるマイナス点が目立ちました。
代表のMark Rosa氏は「これでようやくMMO版にフォーカスできる。もちろん2081のことも忘れない」と書いていましたが、もうこれで勘弁してくれという意味でなく言葉通りなら、今後改善されていくところもあるんでしょう。エディターを使った建設モードについては試しておらず、そこに魅力が隠されている可能性もあります。ただ、まずはがっかりしたと言わざるを得ません。やや似たものを目指しているはずのStar Citizenの方は、このような結果にならないといいなと。

Miner Wars 2081がとうとう正式発売に漕ぎつけました。Miner Warsは無数のプレイヤーが闘争を繰り広げるMMO版と、シングルプレイに重点を置いた小規模マルチ付きの先行版、ふたつからなりますが、今回発売されたのは後者のシングルプレイ版。
デモ版が公開されたのは昨年正月、当時はまだKickstarterブーム到来の予感もなく、スペースコンバットシムの話題といえばXシリーズに関するもの以外ほとんど聞かれない頃だったと思います。MinerWarsの明暗くっきりな写実的宇宙、Descentを思わせる6DOF機動、シールドもビームもないローテクぶり、アステロイドを好きなように破壊できる点など、ひどく新鮮に感じられたのを覚えています。
しかしその後開発作業が難航。当初期待感で賑わったフォーラムは活気を失い、vaporwareの言葉もちらほら。やがて予約分だけでは開発費を賄いきれなくなったのか、プレイヤーを紹介して金を稼ごうと言う露骨なアフィリエイトプログラムが始まったり、チームの人員入れ替えが報じられたり、どうみても売れなそうな2D版の発売がアナウンスされたり、迷走したあげくの今回の発売でした。
はたしてその出来は……ミッションをたった6、7個クリアしただけの段階ですけれど、残念ながらベータを遊んだときの感想とあまり変わりません。

主人公Apolloの活動拠点となる母艦Madelyn's Sapho
必ず母艦から出撃し、帰還して終わる構成は好みです
主人公の名前はギャラクティカへのオマージュ…?
舞台はStar Lancerのように、現代地球の大国が太陽系を分割統治する未来宇宙(日本も登場)。全体マップ上を移動しながら全31のリニアなストーリーミッションをクリア していきます。自機の改造・買い替え要素あり。デフォルトでCoopモードがオンになっており、他人のプレイに僚機として乱入可能。もちろん乱入オフにもできるものの、いずれにしろプレイ中は常時ネット接続が必要になるはずです。ミッションはCoopを前提にNormalでも高めの難易度ですが、ひとりで遊ぶ場合には不死身の僚機が援護してくれるので、彼らをうまく使えば遊べないバランスではなさそう。セーブはチェックポイントごとに自動で行われます。
インディーズゲームとしては比較的大きなチームが開発にあたり、資金もそれなりにあったということで、なんとか形になっているとは思います。時代遅れですが悪くないグラフィック。ありきたりであってもしっかり作られたストーリー。ひっきりなしにイベントが発生し、非素人の声優による無線音声がテンションを高めてくれます。操作はなじみやすく、キーボード&マウスで前後左右上下へ自在に機動できます。トンネル内を高速飛行しながら群がる敵機をミサイルやショットガンで吹き飛ばす作業には爽快さもありますし、宇宙空間に飛び出した時の解放感と心細さはMiner Warsならではでしょう。一定間隔で吹き寄せる危険な太陽フレアを避けるため、アステロイドにミサイルで穴をあけ、即席の待避所をつくるなんていうのもとてもユニークだと思います。
ですが全体としては……外見・AI・能力のいずれも面白みのない敵をひたすら撃ち落とすだけの原始的乗り物シューター以上には思えず、昔テスト版を遊んだ時に思い描いた「一味違うスペースコンバットシム」とはずいぶんと隔たりがあります。そして肩すかし感を除いたとしても、粗が多すぎるんじゃないでしょうか。まっさきに気になったのが敵機の出現方法。ジャンプアウトするわけでもなく、プレイヤーの見える範囲に無限に沸いてきます。HUDの表示も不親切でしょう。施設内では画面がごちゃごちゃで、どこになにがあるかよくわかりません。また単純なシューターなのに、ダメージを受けるたび回復アイテムを探し回らないといけない仕様は古臭く感じます。
ゲーム紹介には「交易」「探索」「採掘」要素もあると宣伝されているものの、ストーリーミッションの発生ポイント以外では本当になにも起きませんし、ありません。ストーリーを進めながら基本好き勝手という遊び方は、少なくとも現時点では不可能でしょう。さらには「アステロイドを自由に採掘・破壊でき、その変化が永続的に残る」というVRAGEエンジンのせっかくの長所も、シングルプレイではほとんど活かされていないようです。そもそも破壊・採掘できるアステロイド自体わずかで、これでは単にロード時間を長く、fpsを下げる役割しか果たしていないような。
マルチはCoopとデスマッチを2、3度やってみました。Coopは人と遊ぶ楽しさよりも、シングルでは見えなかったミッションスクリプトの雑さがむき出しとなるマイナス点が目立ちました。
代表のMark Rosa氏は「これでようやくMMO版にフォーカスできる。もちろん2081のことも忘れない」と書いていましたが、もうこれで勘弁してくれという意味でなく言葉通りなら、今後改善されていくところもあるんでしょう。エディターを使った建設モードについては試しておらず、そこに魅力が隠されている可能性もあります。ただ、まずはがっかりしたと言わざるを得ません。やや似たものを目指しているはずのStar Citizenの方は、このような結果にならないといいなと。
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