Xenonauts の現状での感想
またしてもお久しぶりです。このところ更新停止状態なのはいいとしても、いただいたコメントにお返事できていないのはなんとも申し訳ありません。記事を読んでくださったばかりかフィードバックまでいただけるのは、どんな内容でもとてもうれしいです。にもかかわらず……この悪い癖を直したいです。
書きたいことがたまってまして、まず、今日Steamでも発売開始されたXenonautsについて。

Xennonautsは、初代X-com(1994年発売)のファン向けプロジェクトのひとつで、オリジナルのバランスやゲーム展開をかなりの部分まで模倣しつつ、外見を刷新して改良を施すのがその目的だと思います。
計画が公にされたころは、1CのUFOシリーズやExtraterrestrialsなど既存のX-com系ゲームの出来に幻滅していただけに、とうとう決定版の登場かと興奮しました。ですがその後、FiraxisがX-comを破たんなく現代化して成功をおさめ、さらにはオリジナルの大量のバグを一掃してAI改良などを行なったOpenXcomが、先月ほぼ完成へと漕ぎつけています。なのでXenonautsが実現しているのが「あのX-comをもういちど」だけとしたら、存在意義は当初より薄れた気がします。
その辺どうなのかと、最近はXennonautsのBeta18.51 hotfix2をプレイしていました(Steam版の一個前のバージョン?)。今年になってやっとキャンペーンをまともに遊べるようになったXennonautsは、今もところどころ説明テキストやイラストが仮のまま、バランス調整はこれからという段階。Steamにある通りアーリーアクセスであり、未完成です。

Xenonautsでエイリアン侵攻が始まるのは近未来ではなく、米ソ冷戦まっただなかの1979年。ただこの変更がゲームプレイに及ぼす影響というのはとくに感じられません。初期装備がM16だったり、F16やチヌークの改良版だったりする程度でしょうか。戦略パート、地上戦闘パートともに、初代X-comと同じ感覚でプレイできます(チュートリアルの類が一切ないので、シリーズ未経験の方にとっては現状とっつきにくいゲームかも)。
地上戦闘パートでは、初代X-comの基本要素を完全再現しています。一部を除く壁・オブジェクトは自由に破壊可能。バースト射撃と単発射撃をつかいわけ、敵ターンで行なう反応射撃のことも考えるタイムユニット制。見えない闇の向こうから容赦なく飛んでくるエイリアンの攻撃。反応射撃がかすっただけで即死する新兵。高価な装甲車両は一発も撃たないまま爆発炎上。煙幕をはりながらカバー伝いに前進してもなお犠牲者は避けられず、なにもかもX-comです。
そのうえで以下の違いがあります。

「モラル」という数値があって、味方の死などで低下します。ただずいぶん戦闘をこなして全滅も数度あったわりに、パニックや凶暴化は一度も見ていません。これが意図通りだとしたらちょっと残念です。かなり以前のビルドを試した時は、わりとすぐパニックになったはずなんですが。

地味な変更がおおいなか、航空戦闘パートは唯一大きく様変わりしています。
迎撃機とUFOが接触すると専用の空戦画面へ。複数機が入り乱れるドッグファイトをリアルタイムに(RTS風に)操作します。残り燃料を考えながらミサイルや緊急回避、アフターバーナーなどを使っていくわけですが、ここは特に未調整な気がしました。
どうすればいいかよくわからないうちは、高価な戦闘機がいとも簡単に撃墜されてしまいます。航空戦はあくまでサブパートのはずなのに、そこで一度失敗するとダメージから立ち直るのに巨大な資金と時間が必要になります。その間地上戦闘もほとんどプレイできません(迎撃機なしではUFOを不時着させられないので)。資金難のときなど詰み状態になってしまうこともあり、なんだかバランスとしておかしいと感じるのがひとつ。
そしてUFOの行動パターンが毎回同じなため、対処法さえわかってしまえば、今度は逆に新型が出てくるまで負けなしになり、作業的になってしまうのがもうひとつ。地上戦とおなじく航空戦で使う弾薬類も無限補充なので、いつでも最良のミサイルを撃ちまくれるせいもあります。
航空戦が細かくなった以外では、戦略パートにおける新要素は特に見当たりません。地球の10エリアそれぞれでの活躍度に応じて、来月の援助額が決まります。基地運営や研究開発だけでなく、防衛戦やエイリアン基地の捜索など、初代X-comにあるものはXenonautsにもあるようです。
UFOを迎撃しないまま放置しておくと、「漁船が銃撃され10人死亡」などのニュースが位置とともに流れるのは面白いと思いました。ニュースをたよりにエイリアン基地を探したりもできるんでしょうか。火星関係がどうなっているかについては、そこまで行っていないのでわかりません。

私が試したBeta18.51 hotfix2は致命的バグの多いバージョンで、エイリアンのタイムユニット計算が明らかにおかしかったり、壁を透視して射撃してきたり、頻繁なクラッシュとセーブデータの破損だけでなく、理不尽なことだらけでした(hotfix3=Steam版では改善されているそうです)。それもあって、最初は新Xcomがいかに初代を上手に料理していたかばかり頭に浮かんだのですが……それでも我慢して遊んでいたらこれはこれで面白い。だんだん兵士に愛着が沸いてきて、最初のエイリアン基地を陥落させるまでの15時間程度熱中してしまいました。
初代X-comのキャンペーンシステムはCivilizationと似て、何度目のプレイであろうと、開始と同時にゲーム世界に取り込まれてしまう魔力があると思います。Xenonautsはそれをかつてなく忠実に再現しようとしているわけですから、そりゃつまらないはずがないなと。新X-comで過剰に簡略化されてしまった戦略パートをしっかり楽しめますし、制圧効果やカバーの重要性についても、新X-comとは違ったやり方で自然に表現できている気がします。ユニットグラフィックや一枚絵なども好みです。
労力をかけたことが伝わってくるプレイしがいのあるゲームと思います。同時に、目的を考えれば当然ながら、保守的すぎる気もしました。特に地上戦闘パートでもう少し新要素が欲しかったです。エイリアンの外見や動きはガラッと変えてもよかったんじゃないでしょうか。また時代背景と登場武器が現実味を増しただけに、なぜ8人だけかとか、なぜそんなに目が悪いのとか、伏せがないとか、同時突入できずにひとりずつ反応射撃に倒れていく滑稽さとか、航空機や砲撃の支援がいっさいない理由とか、些末なことが気になったりもしました(しばらくするとどうでもよくなりましたが)。
開発もいよいよ大詰めということで、完成後には再プレイしたいです。とりあえず今はバージョンアップでセーブが全滅してしまいましたし、Expeditions: Conquistador以外のことは考えられない状態なので、こちらはしばらく置いておくつもりです。
書きたいことがたまってまして、まず、今日Steamでも発売開始されたXenonautsについて。

Xennonautsは、初代X-com(1994年発売)のファン向けプロジェクトのひとつで、オリジナルのバランスやゲーム展開をかなりの部分まで模倣しつつ、外見を刷新して改良を施すのがその目的だと思います。
計画が公にされたころは、1CのUFOシリーズやExtraterrestrialsなど既存のX-com系ゲームの出来に幻滅していただけに、とうとう決定版の登場かと興奮しました。ですがその後、FiraxisがX-comを破たんなく現代化して成功をおさめ、さらにはオリジナルの大量のバグを一掃してAI改良などを行なったOpenXcomが、先月ほぼ完成へと漕ぎつけています。なのでXenonautsが実現しているのが「あのX-comをもういちど」だけとしたら、存在意義は当初より薄れた気がします。
その辺どうなのかと、最近はXennonautsのBeta18.51 hotfix2をプレイしていました(Steam版の一個前のバージョン?)。今年になってやっとキャンペーンをまともに遊べるようになったXennonautsは、今もところどころ説明テキストやイラストが仮のまま、バランス調整はこれからという段階。Steamにある通りアーリーアクセスであり、未完成です。

Xenonautsでエイリアン侵攻が始まるのは近未来ではなく、米ソ冷戦まっただなかの1979年。ただこの変更がゲームプレイに及ぼす影響というのはとくに感じられません。初期装備がM16だったり、F16やチヌークの改良版だったりする程度でしょうか。戦略パート、地上戦闘パートともに、初代X-comと同じ感覚でプレイできます(チュートリアルの類が一切ないので、シリーズ未経験の方にとっては現状とっつきにくいゲームかも)。
地上戦闘パートでは、初代X-comの基本要素を完全再現しています。一部を除く壁・オブジェクトは自由に破壊可能。バースト射撃と単発射撃をつかいわけ、敵ターンで行なう反応射撃のことも考えるタイムユニット制。見えない闇の向こうから容赦なく飛んでくるエイリアンの攻撃。反応射撃がかすっただけで即死する新兵。高価な装甲車両は一発も撃たないまま爆発炎上。煙幕をはりながらカバー伝いに前進してもなお犠牲者は避けられず、なにもかもX-comです。
そのうえで以下の違いがあります。
- 連れて行ける兵士は最大8人(戦車は2人分で換算)
- 腰の高さの障害物は乗り越えられる
- 民間人、武装した軍人や警官が多くの戦闘で登場(もちろん味方として)
- 射撃時にタイムユニットを余計に消費して、命中率を高められる(操作もふくめJagged Allianceと同じ)
- 一発ごとに弾道を計算。射線上に障害物があれば命中率が下がり、付近の味方へ当たる可能性も(初代も似たようなものだったはずですが、どの障害物に着弾する可能性があるか確率が示されるので、より意識しやすくなっています)
- 人間、エイリアンともに、近くを弾がたくさんかすめていくと制圧状態になる(反応射撃ができなくなり、次ターンのタイムユニットが半分に)。よって命中率が3%でも撃ちまくっていれば敵をくぎ付けにできますが、機関銃が味方を「制圧」してしまうことも頻繁です
- 破片、煙、スタンのグレネード3種にくわえて制圧効果を与えるフラッシュバンが登場
- マップは手作り(非ランダム)、車などオブジェクトの配置はランダム? 正直マップのバリエーションはさほどありません。すぐに使いまわしが目立ってきます
- 地形の高低はほとんどなく、平坦なマップばかり
- 多階層の建物はたくさんあるが、AIは階段を上らないようで、活かされる機会がない。また墜落したUFO内がやけに狭いうえに、AIはUFO外をうろつく傾向があって、UFO内での銃撃戦がなかなか起きない
- ほかにもグレネードを投げないなど現AIは動きに幅がありません。不利なら後退する、カバーを使うなど基本的動きはこなします
- エイリアンの全滅以外に、UFOの司令室を5ターン確保することでも勝利可能(最後の敵を探し回る必要がなくなった)。同様にエイリアン基地襲撃ではコア破壊でのクリアも
- 戦いに時間をかけすぎると、高位のエイリアンがマップから逃げだす
- 人間側は超能力を使えない?
- 弾薬、爆発物と実弾系の武器は無料で使い放題
- エイリアン側の武器は拾っても使い物にならないし、戦闘終了後に自動売却される(人間用を研究開発する必要がある)
- グレネード専用スロットができて、投げるのが簡単に。その他UIはいろいろ便利になっています
- テラーミッションに失敗すると、核攻撃で都市が破壊され後味が悪い(テキストが出るだけですが)

「モラル」という数値があって、味方の死などで低下します。ただずいぶん戦闘をこなして全滅も数度あったわりに、パニックや凶暴化は一度も見ていません。これが意図通りだとしたらちょっと残念です。かなり以前のビルドを試した時は、わりとすぐパニックになったはずなんですが。

地味な変更がおおいなか、航空戦闘パートは唯一大きく様変わりしています。
迎撃機とUFOが接触すると専用の空戦画面へ。複数機が入り乱れるドッグファイトをリアルタイムに(RTS風に)操作します。残り燃料を考えながらミサイルや緊急回避、アフターバーナーなどを使っていくわけですが、ここは特に未調整な気がしました。
どうすればいいかよくわからないうちは、高価な戦闘機がいとも簡単に撃墜されてしまいます。航空戦はあくまでサブパートのはずなのに、そこで一度失敗するとダメージから立ち直るのに巨大な資金と時間が必要になります。その間地上戦闘もほとんどプレイできません(迎撃機なしではUFOを不時着させられないので)。資金難のときなど詰み状態になってしまうこともあり、なんだかバランスとしておかしいと感じるのがひとつ。
そしてUFOの行動パターンが毎回同じなため、対処法さえわかってしまえば、今度は逆に新型が出てくるまで負けなしになり、作業的になってしまうのがもうひとつ。地上戦とおなじく航空戦で使う弾薬類も無限補充なので、いつでも最良のミサイルを撃ちまくれるせいもあります。

航空戦が細かくなった以外では、戦略パートにおける新要素は特に見当たりません。地球の10エリアそれぞれでの活躍度に応じて、来月の援助額が決まります。基地運営や研究開発だけでなく、防衛戦やエイリアン基地の捜索など、初代X-comにあるものはXenonautsにもあるようです。
UFOを迎撃しないまま放置しておくと、「漁船が銃撃され10人死亡」などのニュースが位置とともに流れるのは面白いと思いました。ニュースをたよりにエイリアン基地を探したりもできるんでしょうか。火星関係がどうなっているかについては、そこまで行っていないのでわかりません。

私が試したBeta18.51 hotfix2は致命的バグの多いバージョンで、エイリアンのタイムユニット計算が明らかにおかしかったり、壁を透視して射撃してきたり、頻繁なクラッシュとセーブデータの破損だけでなく、理不尽なことだらけでした(hotfix3=Steam版では改善されているそうです)。それもあって、最初は新Xcomがいかに初代を上手に料理していたかばかり頭に浮かんだのですが……それでも我慢して遊んでいたらこれはこれで面白い。だんだん兵士に愛着が沸いてきて、最初のエイリアン基地を陥落させるまでの15時間程度熱中してしまいました。
初代X-comのキャンペーンシステムはCivilizationと似て、何度目のプレイであろうと、開始と同時にゲーム世界に取り込まれてしまう魔力があると思います。Xenonautsはそれをかつてなく忠実に再現しようとしているわけですから、そりゃつまらないはずがないなと。新X-comで過剰に簡略化されてしまった戦略パートをしっかり楽しめますし、制圧効果やカバーの重要性についても、新X-comとは違ったやり方で自然に表現できている気がします。ユニットグラフィックや一枚絵なども好みです。
労力をかけたことが伝わってくるプレイしがいのあるゲームと思います。同時に、目的を考えれば当然ながら、保守的すぎる気もしました。特に地上戦闘パートでもう少し新要素が欲しかったです。エイリアンの外見や動きはガラッと変えてもよかったんじゃないでしょうか。また時代背景と登場武器が現実味を増しただけに、なぜ8人だけかとか、なぜそんなに目が悪いのとか、伏せがないとか、同時突入できずにひとりずつ反応射撃に倒れていく滑稽さとか、航空機や砲撃の支援がいっさいない理由とか、些末なことが気になったりもしました(しばらくするとどうでもよくなりましたが)。
開発もいよいよ大詰めということで、完成後には再プレイしたいです。とりあえず今はバージョンアップでセーブが全滅してしまいましたし、Expeditions: Conquistador以外のことは考えられない状態なので、こちらはしばらく置いておくつもりです。
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