Magicka 血みどろ魔法アクション
Magickaというゲームを買いました。Steamで$9.99。31日までに買うと、特典でちょっとしたDLCが付いてきます。
画面は一見RPGのようですけれど、レベルも所持金もクラスも何もない、呪文の記憶と操作がすべての完全なアクションゲームでした。場面によっては、かなり忙しい操作が要求されます。ひとりでも遊べますが、Coop(協力プレイ)重視の設計となっているようです。
画面は一見RPGのようですけれど、レベルも所持金もクラスも何もない、呪文の記憶と操作がすべての完全なアクションゲームでした。場面によっては、かなり忙しい操作が要求されます。ひとりでも遊べますが、Coop(協力プレイ)重視の設計となっているようです。
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バカバカしいノリでも意外と奥が深い。エレメントを組み合わせて呪文を作り、群れで押し寄せる敵を |
販売はParadox、作ったのは同じくスウェーデンのArrowhead Game Studiosという若い会社です。元は学生のゲーム制作プロジェクトとして、Xbox360向けに開発されていたMagickaでしたが、それがスウェーデン国内で高い評価を受けます。それなら会社を立ち上げて本格的に開発してみよう、ということで今回のPC版発売に至ったそうです。
Magickaの原型
13面のアドベンチャーモード: 面というのがしっくり来る気がします。死ぬとチェックポイントからやり直し、セーブは1面クリアごとです。ストーリーは他のゲームや映画のパロディ満載で、あまり深刻ではありません。13面というと少ない感じですが、9面まで来るのにすでに8~10時間ぐらいかかっています。クリアまでにはまだまだ難所がありそうですから、少なくともすぐ終わってしまうゲームではありません(大半が再トライしている時間なので、上手い人はもっと速いはず)。
デモ(Steamで落とせます)で遊べるのは、このモードの序盤です。セーブ関係なども含めて、デモのシステムは製品版とまったく同じです。
チャレンジモード: 狭いマップで敵のウェーブをひたすら凌ぎます。
マルチプレイ: アドベンチャーとチャレンジを4人までCoopできます。シングルとの違いは復活呪文が使えること、敵の量も増えているような気がします。アドベンチャーのホストは、自分のセーブデータを使えます(ホスト以外は面クリアしても恩恵なし)。公式サイトには、他プレイヤーと戦うバーサスモードがあると書かれていますが、これは未実装? 残念ながらどのモードでも、途中参加はできません。
プレイヤーは全員ウィザード。武器ではなく、魔法がメインの攻撃手段となります。この魔法システムが非常によくできていまして、実にさまざまな効果の呪文を即座に作り出すことができます。
まず10個のエレメントのなかから、好きなものを合計5個までロード(選択)します。同じエレメントの個数が多いほどパワーが増します。対立するエレメント(火と水など)は混ぜられません。
呪文の効果は、エレメントの効果を混ぜ合わせたものになります。例えば、Fキーを1回、Dキーを1回押すと、「火」1個と「大地」1個がロードされ、これは炎を岩のように投げる呪文=ファイアボールになります。さらにWキーで「生命」を混ぜれば、敵を燃やしつつちょっと回復するファイアボールができます。
次に、作った呪文をどのように唱えるか決めます。唱え方によっても効果が変わってきます。
即興で作り出すだけでなく、決まったエレメントの組み合わせ+Spaceキーで発動するさらに強力な呪文(Magick)も用意されています。例えば最初に手に入るHasteは、「雷」「アルカナ」「火」の順番で組み合わせます。レシピはあちこちに落ちている魔法書に書かれています。召還呪文やテレポートなど、20種類と少しあります。
MPの概念はありません。好きなだけエレメントをロードし、好きなだけ魔法を連発できます。ヘルスは自動回復しませんが、回復魔法が使い放題なので、実質そのようなものです。魔法を使うときに考えることとしては……。
腕の差が出ると書きましたが、マルチに参加するハードルが高い、なんてことは全然ないはずです。フレンドリーファイア100%、しかも全員が効果範囲の広い魔法を連発するので、どう気をつけても結局のところ地獄絵図になります。シングルではだんだん笑えなくなっていくミスによる死亡も、即座に蘇生できるマルチでは心置きなく笑い飛ばせます。悪意さえなければ、何が起きても許される雰囲気です(たぶん)。
開発スタッフおすすめ動画
登場するアイテムは、魔法の杖と武器だけです。持ち歩けるのはそれぞれ1種類。武器の中にはM60機関銃なんてのも。
繰り返しになりますが、RPGらしさはほとんどありません。
発売直後の現時点では、あちこち不安定なゲームだと思います。私のPCでは、ウインドウモード以外だとメニュー画面がぐちゃぐちゃになります。マルチ関係は特に問題が多く、接続できなかったり、プレイ途中で切れたり、突然落ちたりとなかなかまともに遊べません。幸い開発チームが修正に奔走しており、パッチが毎日のようにリリースされ、少しずつ改善しています。
アドベンチャーとチャレンジ、どちらのモードもCoopをメインに考えて作られているようです。蘇生してくれる仲間のいない1人プレイではかなり難しいゲームだと感じました。かなり、どころじゃないかも。ちょっとしたミスで即死したり、理不尽にハメ殺されたり、崖から落ちたりがしょっちゅうなのに、チェックポイントの間隔は長めです。難所では何度も同じカットシーンを見て(大抵スキップはできますが)、同じ戦闘をやり直すことになります。難易度の選択もできません。
ゲームでこんなに自分のミスにイライラするのは久しぶりでした。でもそのイライラがちょっと懐かしい感じもしなくもないので、この難易度は一応いいところ? ですが、面クリアしないとセーブされないのは単純に残念です。難しい面だと1時間以上かかる場合もありますから、休日でもないと次の面に取り掛かるのに気が引けてしまいます。
魔法システムには、すべての難点を帳消しにできるぐらいの魅力を感じました。状況に合わせて最適な呪文を組み上げるパズルゲーム的な面白さがあります。敵魔法使いとの魔法合戦では、駆け引きがあってリアルタイムのカードゲームのようでもあります。経験値こそありませんが、死んでは再挑戦するたびに魔法の知識が増え、自分が強くなっていくのが感じられます。
ちょっと不安なのはバランス面。できることはたくさんあっても、結局使うのは数パターンということになれば、折角の魔法システムも台無しです。そこら辺がちゃんと調整されているのかどうか、私にはまだわかりません。今のところは、いろいろな使い方を見つけること自体が楽しいです。
Magickaの原型
ゲームモード
13面のアドベンチャーモード: 面というのがしっくり来る気がします。死ぬとチェックポイントからやり直し、セーブは1面クリアごとです。ストーリーは他のゲームや映画のパロディ満載で、あまり深刻ではありません。13面というと少ない感じですが、9面まで来るのにすでに8~10時間ぐらいかかっています。クリアまでにはまだまだ難所がありそうですから、少なくともすぐ終わってしまうゲームではありません(大半が再トライしている時間なので、上手い人はもっと速いはず)。
デモ(Steamで落とせます)で遊べるのは、このモードの序盤です。セーブ関係なども含めて、デモのシステムは製品版とまったく同じです。
チャレンジモード: 狭いマップで敵のウェーブをひたすら凌ぎます。
マルチプレイ: アドベンチャーとチャレンジを4人までCoopできます。シングルとの違いは復活呪文が使えること、
魔法システムがすごい
プレイヤーは全員ウィザード。武器ではなく、魔法がメインの攻撃手段となります。この魔法システムが非常によくできていまして、実にさまざまな効果の呪文を即座に作り出すことができます。
呪文をつくる

まず10個のエレメントのなかから、好きなものを合計5個までロード(選択)します。同じエレメントの個数が多いほどパワーが増します。対立するエレメント(火と水など)は混ぜられません。
エレメント | ロード | 対立関係 | タイプ | 効果 |
水 (Water) | Q | 雷 | 吹き出す | 濡らす、火を消す、吹き飛ばす |
生命 (Life) | W | アルカナ | ビーム | ダメージを回復する、毒を除去 |
シールド (Shield) | E | シールド | - | 壁を作る、魔法を跳ね返す |
冷気 (Cold) | R | 火 | 吹き出す | 凍らせて動きを遅くする 濡れた対象を氷結させる |
雷 (Lightning) | A | 大地 | - | 濡れた対象、鎧を着た対象にダメージ 周囲の他の対象に連鎖 自分が濡れていると暴発 |
アルカナ (Arcana) | S | 生命 | ビーム | 対象が死ぬと爆発する |
大地 (Earth) | D | 雷 | 投げつけ | 岩つぶてで大ダメージ、対象を転倒させる |
火 (Fire) | F | 冷気 | 吹き出す | 燃やす、乾かす、敵をパニックに |
蒸気 (Steam) | 水+火 | 冷気 | 吹き出す | 濡らす、吹き飛ばす |
氷 (Ice) | 水+冷気 | 火 | 投げつけ | 破片を飛ばす、貫通する |
呪文の効果は、エレメントの効果を混ぜ合わせたものになります。例えば、Fキーを1回、Dキーを1回押すと、「火」1個と「大地」1個がロードされ、これは炎を岩のように投げる呪文=ファイアボールになります。さらにWキーで「生命」を混ぜれば、敵を燃やしつつちょっと回復するファイアボールができます。
次に、作った呪文をどのように唱えるか決めます。唱え方によっても効果が変わってきます。
- 右クリック
前方(マウスでポイントした場所)に放出します。主に攻撃に使います。 - Shift+右クリック
自分の周り360度に放出します。 - ミドルクリック
自分に向けて使います。回復などに。 - Shit+左クリック
武器に呪文をエンチャントします。もう一度武器を振ると放出されます。
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「シールド」をロードして右クリックすると、前方に壁を作る。白いバーは強度。Space連打で強化できる。 | Shift+右クリックで、自分の周囲に壁を作る。同じくSpace連打で強化可能。 | ミドルクリックなら、自分自身をコーティング。この状態で「生命」エレメントを使うと強度が回復する。 |
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「シールド」をロードして剣を振ると、直線的に壁を作る。これもSpace連打で強化可能。 | 「シールド」+「火」+Shift+右クリック。周囲に炎の壁を作る。 | 「シールド」+「火」+Shift+ミドルクリック。火に対する耐性ができる(オレンジの5角形)。 |
組み合わせでできないことはMagickで
即興で作り出すだけでなく、決まったエレメントの組み合わせ+Spaceキーで発動するさらに強力な呪文(Magick)も用意されています。例えば最初に手に入るHasteは、「雷」「アルカナ」「火」の順番で組み合わせます。レシピはあちこちに落ちている魔法書に書かれています。召還呪文やテレポートなど、20種類と少しあります。
使用の制限
MPの概念はありません。好きなだけエレメントをロードし、好きなだけ魔法を連発できます。ヘルスは自動回復しませんが、回復魔法が使い放題なので、実質そのようなものです。魔法を使うときに考えることとしては……。
- 自分のミス
「大地」を最大ロードしてミドルクリックすると、(自分が)即死します。ロードしたエレメントをキャンセルすることはできません。複雑なことをやろうとすればするほど、慎重に操作する必要があります。Magickは強力なものほどコマンドが長くなります。メテオシャワーならFDFQDFだとか。 - 自分の状態
例として、濡れているときに「雷」をロードすると感電してダメージを受けます。乾かすまでは「雷」を使った呪文が使えません。 - 敵の状態
凍っている敵に火炎呪文をぶつけると、溶かしてしまいます。 - 自分敵味方関係なくヒット
効果が広範囲に及ぶ呪文は、使いどころを誤ると大惨事に。 - 屋内では一部の呪文が使えない
サンダーボルトのような降ってくる呪文は、空が見えないと使えません。 - 敵の防御呪文
AI魔法使いもシールドを多用します。 - モンスターの耐性
特定エレメントのダメージを一切無視するモンスターがいます。
魔法が生み出す馬鹿げたハプニング
腕の差が出ると書きましたが、マルチに参加するハードルが高い、なんてことは全然ないはずです。フレンドリーファイア100%、しかも全員が効果範囲の広い魔法を連発するので、どう気をつけても結局のところ地獄絵図になります。シングルではだんだん笑えなくなっていくミスによる死亡も、即座に蘇生できるマルチでは心置きなく笑い飛ばせます。悪意さえなければ、何が起きても許される雰囲気です(たぶん)。
開発スタッフおすすめ動画
魔法以外のアクション
登場するアイテムは、魔法の杖と武器だけです。持ち歩けるのはそれぞれ1種類。武器の中にはM60機関銃なんてのも。
- エレメントをロードしていないとき、右クリックで前方の敵を吹き飛ばす。Shift+右クリックで周囲の敵を吹き飛ばす。距離を稼いだり、崖から突き落としたり。
- Shit+左クリックで、武器攻撃
- Ctrlで防御
- ミドルクリックで、杖の特殊能力
感想
繰り返しになりますが、RPGらしさはほとんどありません。
発売直後の現時点では、あちこち不安定なゲームだと思います。私のPCでは、ウインドウモード以外だとメニュー画面がぐちゃぐちゃになります。マルチ関係は特に問題が多く、接続できなかったり、プレイ途中で切れたり、突然落ちたりとなかなかまともに遊べません。幸い開発チームが修正に奔走しており、パッチが毎日のようにリリースされ、少しずつ改善しています。
アドベンチャーとチャレンジ、どちらのモードもCoopをメインに考えて作られているようです。蘇生してくれる仲間のいない1人プレイではかなり難しいゲームだと感じました。かなり、どころじゃないかも。ちょっとしたミスで即死したり、理不尽にハメ殺されたり、崖から落ちたりがしょっちゅうなのに、チェックポイントの間隔は長めです。難所では何度も同じカットシーンを見て(大抵スキップはできますが)、同じ戦闘をやり直すことになります。難易度の選択もできません。
ゲームでこんなに自分のミスにイライラするのは久しぶりでした。でもそのイライラがちょっと懐かしい感じもしなくもないので、この難易度は一応いいところ? ですが、面クリアしないとセーブされないのは単純に残念です。難しい面だと1時間以上かかる場合もありますから、休日でもないと次の面に取り掛かるのに気が引けてしまいます。
魔法システムには、すべての難点を帳消しにできるぐらいの魅力を感じました。状況に合わせて最適な呪文を組み上げるパズルゲーム的な面白さがあります。敵魔法使いとの魔法合戦では、駆け引きがあってリアルタイムのカードゲームのようでもあります。経験値こそありませんが、死んでは再挑戦するたびに魔法の知識が増え、自分が強くなっていくのが感じられます。
ちょっと不安なのはバランス面。できることはたくさんあっても、結局使うのは数パターンということになれば、折角の魔法システムも台無しです。そこら辺がちゃんと調整されているのかどうか、私にはまだわかりません。今のところは、いろいろな使い方を見つけること自体が楽しいです。
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