BBLE ガイド(2) キックオフ!
Blood Bowl LE@ウイキ
PC版Blood Bowlのルールでわからないことがあれば、ぜひ上のサイトをご覧ください。試合手順、判定に使う表、スキル効果などの和訳が簡潔にまとめられています。またWikiを立ち上げたFlexscanさんのブログでは、日本人向けプライベートリーグの参加者を募集しておられます。
ということで、第1回では「自分なりのマニュアルを作りたい」と書きましたが、その必要はなくなりました。そこで方針をすこし変えて、細かなルール説明は省き、余計なことを多めに書くようにします。シングルだけでなくマルチの話も混ざるかもしれません。
長い名称は略すことにしました。
Blood Bowl = BB
Blood Bowl Legendary Edition =BBLE、もしくはLE
Competition Rules Pack = CRP
サイコロの表記。
2D6=6面サイコロ2個、2~12
1D6=6面サイコロ1個、1~6
1D3=6面サイコロ1個/2(端数切り上げ)、1~3
前回は試合直前まででしたので、今回は試合開始直後のあれこれになります。
試合が始まって最初にするのは、前半のキッカー(防御)とレシーバー(攻撃)をコイントスで決めることです。
- キックオフ後はどちらも対等(役割による縛りはない)
- 後半は役割を逆転する
- どちらかが得点したら、失点側が攻撃に回る

ボールを受けて、攻める側です。有利な点が3つあります。
1. キッカーの陣形を確認してから配置できる
2. ターンが最初に来る=最初に敵を攻撃できる
3. ボールを自陣に置いた状態でプレイを始められる
ボールを蹴って、守る側です。相手の攻撃を、まず1ターン無抵抗で受けなければいけません。いきなり負傷者が出る可能性もあります。
レシーバーを選ぶ理由は明らかですが、選ばない理由もたぶんあります。器用なチームは、ロングパスを使って少人数でも攻撃できる反面、体が弱いので防御は苦手です。そこで前半はキッカーとして11人全員で守り、後半生き残りで攻撃するとか。また、タフで殺傷能力が高いチームなら、前半は防御しつつ突出した敵を再起不能にして、人数差の出た後半じっくり攻めるなどです。敵が11人ぎりぎりで、こちらは控えがたくさんいる場合も同じことが言えるでしょう。
Secret Weaponスキルを持つ(反則上等の強力兵器を使う)選手は、審判を買収しない限り、最初に点が入るか、前半終了時に退場処分となります。彼らの破壊力に頼れるのは前半だけです。
コイントスが終わり、天気がランダムに決まったら、次は選手の配置です。制限は画像を。テンプレートがいくつか用意されているほか、オリジナル配置に名前を付けて保存することもできます。ただこの機能は実装がちょっとお粗末のようで、保存時と違うチーム構成で選ぶとクラッシュしたりします。既存テンプレートを毎回修正する方が安全かもしれません。
スクリメージライン(Line of Scrimmage、LOSと略される)は、お互いのチームがまず衝突する最前線です。必ずこのラインに3人必要です。防御側がここに並べた選手は、間違いなく試合開始と同時に殴り倒されます。
まずキッカーが選手を配置します。スクリメージラインに限らず、最前面に並べた選手は、最初の攻撃側ターンでいきなりブロックを受けます。相手の足が速いなら、裏を取られないよう、タックルゾーンを線のようにつなぎます。Kickスキルを持つ選手は、必ずスクリメージラインとワイドゾーン以外に置いてください。
キッカーの配置を見た上で、守りを突破できるように配置します。具体的には…
- スクリメージラインの相手選手を、筋力で圧倒できるようにする
- 最初のターンのBlitzは誰に使うか
- ボールを誰が拾いに行くか
- ボール拾いに失敗した場合のバックアップ役
- 意図を悟らせない
…あたりを考えて並べます。後出しの有利さは、キックオフイベントの内容次第で消滅する可能性があるため、選手を一点に集中させすぎると危険です。また、ボール拾いが1ターン目で成功するとは限りません。特にSure Handsスキルを持つ選手がいない、もしくは持っているけど足が遅い場合、まごついている隙に防御側がなだれ込んでくるかもしれません。何度もそういう失敗をしました…。
防御側が敵陣へボールを蹴りこみます。着地点は狙った場所からランダムにズレます。Kickスキルなしの場合、狙ったマスに落ちることは絶対にありません。前線と器用な選手の両方から遠い場所を狙いたいところですが、やりすぎると敵陣を飛び出します。その場合、攻撃側は好きな選手にボールを握らせることができます(拾う手間なしでいきなり攻めに入れる)。
ボールのズレ方: 狙った地点から8方向のいずれかに、1D6の距離だけズレます。つまり目標地点を中心として、13マス×13マスのどこかに落ちます。敵陣の広さは縦13マス×横15マスですから、ほぼ中央を狙わない限り飛び出す可能性があるわけです。地面に落ちたボールは、さらに1マス分ランダム方向に転がります。敵にダイレクトキャッチされる確率を少しでも下げるため、8方向の線上に選手がいないマスを狙うといいかもしれません。
関連スキル:
Kick ボールを蹴るとき、ズレる距離が半分(端数切捨てなので0~3マス)に。
Kick-off Return ボールを受けるとき、着地前に3マスだけ反応移動できる。
ボールが蹴られた瞬間、キックオフイベントが発生します。6~8のイベントが起きやすくなります。4、10は攻撃側の不利に働きます。
赤字はチームのファンファクター、チアリーダー、アシスタントコーチ数が関係するイベント。これらが試合の展開に影響するのは、唯一この場面だけです。
FAME(Fan Advantage Modifier): 試合開始時に決定。2D6+ファンファクターが…
敵以下 FAME = 0
敵より高い FAME = 1
敵より2倍以上高い FAME = 2
- 赤字イベントで振るサイコロの出目にFAMEを足す(+0~+2)
- 試合収入がFAME×10000ゴールド増える
試合中、ファンファクターはFAMEの算出のみに使われ、FAMEは4つのイベントに影響を及ぼします(合計発生確率は約36%)。じゃあ編成時にファンファクターを買っておくのは有効かというと、どうもそうは思えません。
ファンファクターに差があるとしても、FAME2点を得るには、双方の2D6の出目がかなり偏る必要があります。たいていはFAME1点、つまり得られるのは赤字イベントで+1の修正と、試合収入+10000。それを高確率で勝ち取るために、1点10000のファンファクターをたくさん買う必要があります。
しかもファンファクターは、低いときは上がりやすいんですが、高いと上がりにくく、同時に下がりやすくなります。最初に買わなかったチームも、数試合すれば1~4点ぐらいにはなっているでしょう。だんだんと差は失われていきます。
チアリーダーはイベント6、コーチはイベント8で影響を及ぼします。以下の値が、相手と同じか大きければ、一時的にリロール+1回(同じなら相手も+1回)。増加分はそのハーフのみで使えます。
相手より人数が4人以上多ければ、サイコロやFAME値に関わらず、イベント6、8が発生するたびに100%リロールがもらえる計算です(相手に与えないためには5人以上)。相手のFAMEが2になることは少ないので、実際は2~3人差でも大きく違うでしょう。
キックオフイベントは1試合で確実に2回、さらにタッチダウンごとに発生します。2D6で6か8が出る可能性は約28%。運さえよければ、少ない投資で複数回の追加リロールを得られるかもしれません。相手がリロールを補充するチャンスを奪う意味もあります。
チーム編成時には、確実に効果があるチームリロールの購入を優先すべきだと思います(編成時のみ半額ですし)。でもその後は、チアリーダー、コーチがひとり10000で雇えるのに対し、リロールは高い種族だと1回140000。資金に余裕がないなら、チアリーダーとコーチを少しずつ雇って、残りは貯金や選手の補強に使うというのも悪くなさそうです。
次で、ようやく試合中の話になります。
PC版Blood Bowlのルールでわからないことがあれば、ぜひ上のサイトをご覧ください。試合手順、判定に使う表、スキル効果などの和訳が簡潔にまとめられています。またWikiを立ち上げたFlexscanさんのブログでは、日本人向けプライベートリーグの参加者を募集しておられます。
ということで、第1回では「自分なりのマニュアルを作りたい」と書きましたが、その必要はなくなりました。そこで方針をすこし変えて、細かなルール説明は省き、余計なことを多めに書くようにします。シングルだけでなくマルチの話も混ざるかもしれません。
長い名称は略すことにしました。
Blood Bowl = BB
Blood Bowl Legendary Edition =BBLE、もしくはLE
Competition Rules Pack = CRP
サイコロの表記。
2D6=6面サイコロ2個、2~12
1D6=6面サイコロ1個、1~6
1D3=6面サイコロ1個/2(端数切り上げ)、1~3
前回は試合直前まででしたので、今回は試合開始直後のあれこれになります。
キッカーとレシーバー
試合が始まって最初にするのは、前半のキッカー(防御)とレシーバー(攻撃)をコイントスで決めることです。
- キックオフ後はどちらも対等(役割による縛りはない)
- 後半は役割を逆転する
- どちらかが得点したら、失点側が攻撃に回る

レシーバー
ボールを受けて、攻める側です。有利な点が3つあります。
1. キッカーの陣形を確認してから配置できる
2. ターンが最初に来る=最初に敵を攻撃できる
3. ボールを自陣に置いた状態でプレイを始められる
キッカー
ボールを蹴って、守る側です。相手の攻撃を、まず1ターン無抵抗で受けなければいけません。いきなり負傷者が出る可能性もあります。
どちらを選ぶか
レシーバーを選ぶ理由は明らかですが、選ばない理由もたぶんあります。器用なチームは、ロングパスを使って少人数でも攻撃できる反面、体が弱いので防御は苦手です。そこで前半はキッカーとして11人全員で守り、後半生き残りで攻撃するとか。また、タフで殺傷能力が高いチームなら、前半は防御しつつ突出した敵を再起不能にして、人数差の出た後半じっくり攻めるなどです。敵が11人ぎりぎりで、こちらは控えがたくさんいる場合も同じことが言えるでしょう。
Secret Weaponスキルを持つ(反則上等の強力兵器を使う)選手は、審判を買収しない限り、最初に点が入るか、前半終了時に退場処分となります。彼らの破壊力に頼れるのは前半だけです。
選手の配置

コイントスが終わり、天気がランダムに決まったら、次は選手の配置です。制限は画像を。テンプレートがいくつか用意されているほか、オリジナル配置に名前を付けて保存することもできます。ただこの機能は実装がちょっとお粗末のようで、保存時と違うチーム構成で選ぶとクラッシュしたりします。既存テンプレートを毎回修正する方が安全かもしれません。
スクリメージライン(Line of Scrimmage、LOSと略される)は、お互いのチームがまず衝突する最前線です。必ずこのラインに3人必要です。防御側がここに並べた選手は、間違いなく試合開始と同時に殴り倒されます。
キッカー配置
まずキッカーが選手を配置します。スクリメージラインに限らず、最前面に並べた選手は、最初の攻撃側ターンでいきなりブロックを受けます。相手の足が速いなら、裏を取られないよう、タックルゾーンを線のようにつなぎます。Kickスキルを持つ選手は、必ずスクリメージラインとワイドゾーン以外に置いてください。
レシーバー配置
キッカーの配置を見た上で、守りを突破できるように配置します。具体的には…
- スクリメージラインの相手選手を、筋力で圧倒できるようにする
- 最初のターンのBlitzは誰に使うか
- ボールを誰が拾いに行くか
- ボール拾いに失敗した場合のバックアップ役
- 意図を悟らせない
…あたりを考えて並べます。後出しの有利さは、キックオフイベントの内容次第で消滅する可能性があるため、選手を一点に集中させすぎると危険です。また、ボール拾いが1ターン目で成功するとは限りません。特にSure Handsスキルを持つ選手がいない、もしくは持っているけど足が遅い場合、まごついている隙に防御側がなだれ込んでくるかもしれません。何度もそういう失敗をしました…。
キックオフ
防御側が敵陣へボールを蹴りこみます。着地点は狙った場所からランダムにズレます。Kickスキルなしの場合、狙ったマスに落ちることは絶対にありません。前線と器用な選手の両方から遠い場所を狙いたいところですが、やりすぎると敵陣を飛び出します。その場合、攻撃側は好きな選手にボールを握らせることができます(拾う手間なしでいきなり攻めに入れる)。
ボールのズレ方: 狙った地点から8方向のいずれかに、1D6の距離だけズレます。つまり目標地点を中心として、13マス×13マスのどこかに落ちます。敵陣の広さは縦13マス×横15マスですから、ほぼ中央を狙わない限り飛び出す可能性があるわけです。地面に落ちたボールは、さらに1マス分ランダム方向に転がります。敵にダイレクトキャッチされる確率を少しでも下げるため、8方向の線上に選手がいないマスを狙うといいかもしれません。

関連スキル:
Kick ボールを蹴るとき、ズレる距離が半分(端数切捨てなので0~3マス)に。
Kick-off Return ボールを受けるとき、着地前に3マスだけ反応移動できる。
キックオフイベントとFAME
ボールが蹴られた瞬間、キックオフイベントが発生します。6~8のイベントが起きやすくなります。4、10は攻撃側の不利に働きます。
赤字はチームのファンファクター、チアリーダー、アシスタントコーチ数が関係するイベント。これらが試合の展開に影響するのは、唯一この場面だけです。
2 | 審判がファンに襲われた。交代審判は恐怖からロクに反則を取らない。両チーム追加のBribe+1。 |
3 | 選手間の乱闘騒ぎで、試合時間がめちゃくちゃに。現在1ターン目なら2ターン目よりゲームスタート。最終8ターンなら、ターン7に時間が戻る。それ以外はランダムに1ターン進む/戻る。 |
4 | 見事な守り。防御側は再配置できる。 |
5 | ボールを高く蹴りすぎた。攻撃側はノーマークの選手をボール着地点に移動できる。 |
6 | 応援合戦。1D3+FAME値+チアリーダー人数を比べ、高い方のチームリロール+1。同数なら双方+1。 |
7 | 天候変化。天候を決め直す。結果が晴れだった場合、風が吹いてボール着地点がさらにズレる。 |
8 | 戦術合戦。1D3+FAME値+アシスタントコーチ人数を比べ、高い方のチームリロール+1。同数なら双方+1。 |
9 | 攻撃側が超反応。攻撃側は全員1マス移動可。敵のタックルゾーンを無視してよい。 |
10 | 防御側が超反応。防御側が1ターン分先に行動できる。ただし動けるのはノーマークの選手だけ。 |
11 | 癖の悪いファンが投石。両チームの1D6+FAME値を比べる。低い方、もし同数なら双方のランダムな選手に直撃。負傷判定。 |
12 | 暴徒と化したファンがピッチ上で大暴れ。相手選手ごとに1D6+FAME値。6以上ならスタン。 |
FAME(Fan Advantage Modifier): 試合開始時に決定。2D6+ファンファクターが…
敵以下 FAME = 0
敵より高い FAME = 1
敵より2倍以上高い FAME = 2
- 赤字イベントで振るサイコロの出目にFAMEを足す(+0~+2)
- 試合収入がFAME×10000ゴールド増える
ファンファクターをチーム編成時に買う価値
試合中、ファンファクターはFAMEの算出のみに使われ、FAMEは4つのイベントに影響を及ぼします(合計発生確率は約36%)。じゃあ編成時にファンファクターを買っておくのは有効かというと、どうもそうは思えません。
ファンファクターに差があるとしても、FAME2点を得るには、双方の2D6の出目がかなり偏る必要があります。たいていはFAME1点、つまり得られるのは赤字イベントで+1の修正と、試合収入+10000。それを高確率で勝ち取るために、1点10000のファンファクターをたくさん買う必要があります。
しかもファンファクターは、低いときは上がりやすいんですが、高いと上がりにくく、同時に下がりやすくなります。最初に買わなかったチームも、数試合すれば1~4点ぐらいにはなっているでしょう。だんだんと差は失われていきます。
チアリーダーとアシスタントコーチを雇う価値
チアリーダーはイベント6、コーチはイベント8で影響を及ぼします。以下の値が、相手と同じか大きければ、一時的にリロール+1回(同じなら相手も+1回)。増加分はそのハーフのみで使えます。
イベント | 発生率 | 比較するもの |
6 応援合戦 | 約14% | 1D3(1~3)+FAME(+0~+2)+チアリーダー数(0~10人) |
8 戦術合戦 | 約14% | 1D3(1~3)+FAME(+0~+2)+アシスタントコーチ数(0~18人) |
相手より人数が4人以上多ければ、サイコロやFAME値に関わらず、イベント6、8が発生するたびに100%リロールがもらえる計算です(相手に与えないためには5人以上)。相手のFAMEが2になることは少ないので、実際は2~3人差でも大きく違うでしょう。
キックオフイベントは1試合で確実に2回、さらにタッチダウンごとに発生します。2D6で6か8が出る可能性は約28%。運さえよければ、少ない投資で複数回の追加リロールを得られるかもしれません。相手がリロールを補充するチャンスを奪う意味もあります。
チーム編成時には、確実に効果があるチームリロールの購入を優先すべきだと思います(編成時のみ半額ですし)。でもその後は、チアリーダー、コーチがひとり10000で雇えるのに対し、リロールは高い種族だと1回140000。資金に余裕がないなら、チアリーダーとコーチを少しずつ雇って、残りは貯金や選手の補強に使うというのも悪くなさそうです。
次で、ようやく試合中の話になります。
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